相続した空家の価値を保つ方法とは
2024/03/19
これから空家を相続する方も、すでに相続された方も、きちんと管理するとしないで空家の価値が変わってきます。
親が住んでいた家を相続して誰も住まない状態になることが予想される場合や、すでに空家を相続したという場合にもご参考にしていただければと思います。
また、空家の価値を保つということは、結果的に空家を売却しやすくし、また、近隣トラブルも防ぐことができます。
空家の価値を保つ方法
空家の価値を保つ方法として、まず、空家となる家の相続を完了させることが大事です。
相続手続きには遺産分割協議書の作成が必要になります。遺産分割協議書の作成は行政書士への依頼よいでしょう。行政書士は街の法律家として話しやすさがあるといえます。
遺産分割協議書には「誰が」「空家になる家を相続するか」を記載します。記載後は、相続人全員で記名し、実印での押印を済ませます。
遺産分割協議書の作成が完了した後に、司法書士へ所有者名義を相続人に変更する所有権移転登記を依頼します。これで、名義が相続人へ変更となります。
相続手続きをしていない空家は、所有者や管理者が不明になり荒れ果てて、外壁や屋根が崩れている場合もあります。相続手続きは空家の価値を保つ第一歩ともいえます。
家は誰もいなくなると急速に劣化が進み、カビやダニの発生や外壁、屋根の破損崩落を招き、また、水道管の劣化破損、シロアリ被害、動物の住み着きもあります。荒れ果てた空家は放火や不審者の侵入のように防犯上の問題にもなります。
さて次に、空家の価値を保つ管理として、主に下記のような方法があります。
①空家の換気を定期的に実施する
空家には月に数回は様子を見に行き、窓を開け空気を入れ換えます。空気が入れ替わることで、湿気を抑えカビの発生も抑えることができます。換気をすることで室内にこもった臭いも排出することがでできます。湿気がたまると壁紙の剥がたり、木材が痛みやすくもなりますので、換気は十分にしましょう。
②室内にある不要な家財は処分する
不要な家財を残しておいても、いずれ処分するとなれば早いほうが良いです。時間が経過すればするほど処分する気力も自分自身の体力も低下しますから不要な家財は早いうち処分しましょう。また、不要な家財が無い方が室内の掃除が楽になります。室内をきれいに保つことが空家の価値を保つともいえます。
③通水を定期的に行う
キッチンや風呂、トイレ等の通水を定期的に行うことで、水道管の劣化を防ぐことができます。水道管は通水をしないと赤さび等が発生し詰まりの原因にもなります。また、トイレや風呂、キッチン等の排水口が乾燥すると虫が発生したり、下水の匂いが逆流し建物内に充満することもあります。なお、水道管は冬場の凍結には注意が必要です。
④建物等の破損や劣化を確認する
定期的に外壁や塀の破損や窓ガラスの破損など建物の周りを確認し、異常が無いかをチェックします。もし、外壁や屋根が破損していれば雨漏りの原因になりますし、塀の破損は倒壊の危険性も出てきます。ガラスの破損は動物の侵入や不審者の侵入の可能性もありますので、防犯の面でも建物の周囲を見渡すことはとても大切なことです。空家管理のため定期的に人が出入りしていることで動物や不審者の侵入を防ぐとこもでき、異常の無い空家は価値が保たれているといえます。
⑤ガスの契約を切る
万が一、ガスが漏れた場合には火災の原因となりますので、空家になった時点で解約し、閉栓をした方が安全です。人のいない家でのガスの使用はないといえます。
⑥伸びた草や枝を切る
空家になり、人の出入りがなくなると草が生え放題になり、枝が伸び放題になります。
枯れ草は放火の原因にもなりますし、また伸びた草は動物や虫の住処にもなります。時には、ゴミを投棄されることもありますので、定期的な除草は必要です。枝が伸びることで隣家や道路へ越境することがあります。伸びた枝葉が近隣の敷地内に落ちたてトラブルになることもありますので、枝の管理も欠かせません。
まとめ
上記は空家の価値を保つ方法としての一例にはなりますが、空家の価値を保つためには空家の適切な管理が必要です。
適切な管理をすることで急速な劣化や倒壊を防ぐことができ、さらには、「管理不全空き家」や「特定空き家」になることを回避でき固定資産税の増額や行政からの指導勧告を回避することもできます。また、防犯に貢献でき、売却の際に買手が早く見つかる可能性も高まります。
なお、空家を相続される予定のある方はぜひ新井孝典行政書士事務所へご相談ください。
すでに空家を相続し、今後どうていけば良いかわからない方は、関連事業のアライ不動産までご相談ください。電話番号や問い合わせフォームは共通です。
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